後継の88式鉄帽が登場した今でも使われている66式鉄帽です。名前の通り1966年に採用されたヘルメット。

左が樹脂製の「内帽」、右が鉄製の「外帽」。
外見や構造はアメリカのM1ヘルメットに似ていて、軽作業では内帽だけ被り、それ以外では内帽の上から外帽も被ります。
画像はかなり程度が良い中古放出品の物です。

外帽の内側です。内帽が入るスペースがあるだけで内装は何もありません。
これを知らない人が見たら何の写真かわからないかもしれませんね。

内帽を入れた状態。
66式は内帽のハンモック等で頭へのフィット具合を調整するので、88式のように大号、中号とサイズ分けされていません。
画像ではしっかり内帽と外帽がくっついて見えるかもしれませんが、固定しておく機能は無いので簡単にズレます。
そのためターンクリップ(自衛隊用の特殊な物ではなくただの文房具)で後頭部の辺りを挟んで固定するなど隊員さんたちは工夫していたそうです。


偽装網と鉄帽覆いを付けたところ。下の画像は偽装網無し、ゴムバンドを幅広のタイプにしてみました。
ゴムバンドは官給品が無かったそうで、売店で売っている物や自作した物など色んな種類が使われていたようです。
この鉄帽覆いは3枚の布を合わせて作ってあるタイプ。


こちらは「スイカタイプ」などと呼ばれている、初期に使われていた6枚の布を組み合わせて出来ているタイプ。布3枚のタイプより若干色が暗めです。
画像の物はPX品で官給品ではありません。写真でしか見た事はないのですが官給品はもう少し暗めの色合いに見えました。

こちらは迷彩2型の覆い。
陸自ホームページにあるフォトギャラリーでは訓練などで使用されているこの姿の66式が結構写っています。
ゴムバンドは上の画像のように付いていなかったり、88式用のバンドを巻いてる隊員さんがいたりと使っている人によって違いがありました。

ネットで安く売っていたので買ってみた冬季用。
ナイロン製で他の覆いとずいぶん質感が違います。撥水性があるようで傘の素材みたいな感じです。
白いので汚れると目立ち、素材のせいかシワが付きやすいです。ちゃんと管理しないとすぐにヒドイお姿になります。

写真を撮る際に邪魔だったので外していた外帽用のあご紐。大変シンプルなただの紐です。
シンプルすぎてどう結ぶのが正しいのかよくわからない…
陸自のフォトギャラリーでは私物のあご紐に交換されていてこのタイプは全然写っておらず、結び方の参考になりませんでした。
構造上どうやっても結んだり解いたりする手間があるでしょうし、もっと使い易い物に交換したくなるのもわかる気がします。
あご紐や鉄帽覆いは色んなタイプが流通しているので、今後も収集しまくりたいと思います。