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何年も前に買ったものを最近発掘したのでネタにします。
大昔の自衛隊の放出品として入手したM1カービンのスリングとオイラーです。
M3グリースガンでも同じ物が使われていますね。
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スリングの前後に桜マークがあり、片方は銃に付けると隠れる位置にあります。
スイベルが当たっていたであろう部分は傷んでいます。
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米軍仕様では金具に刻印があったり無かったりするようですが、この個体はどの金具にも刻印は無い。
スリング先端の金具も米軍仕様では数種類あり、C型の金具は旧式になるようです。
自衛隊仕様の新旧はよく分からないのですが、D型の金具が付いているタイプの写真は見た事があります。
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銃に付けたら隠れる部分は亀の甲ホックが黒いです。
他の銀色の金具類も剥げてしまっただけで、最初は黒かったんじゃないでしょうか?
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こっちはオイラー。整備用の油を入れる缶ですね。
M1カービンではオイラーがスリングスイベル的な役割を持っています。
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M1カービンのストック後部に縦長の穴があり、ここにオイラーを入れてスリングを引っ掛ける。
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M1カービンが無いので伝わりづらそうですけどこんな感じで使われます。
オイラー単体では簡単にストックに入るらしいのですが、スリングごととなると滅茶苦茶キツイらしいです。
折り畳みストックのM1A1やM3グリースガン(A1じゃない方)にも同じオイラーを付ける場所があるが、スイベルは別にあるのでスリングを引っ掛けたりしません。
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このオイラーもスリング同様に実際に使われていたようで、スリングの上下だけ見事に銀色になっている。
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フタを開けるとこんな感じ。
ブラシとかは付いておらず、ただの棒です。
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オイラー内のパッキンは革製とゴム製があるそうです。
この個体は革製っぽい。
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オイラー本体は底に刻印があり、フタの方に刻印などは無い。
オイラーの刻印は自衛隊らしい桜マークとかではなく、入手した当初は「米軍放出品かな?」とか思ってたような気がします(あまり覚えてない)。
今見たら豊和工業のマークだよな、とすぐに気付いた。ミリタリーオタクとしての成長を感じますね。

豊和工業が作ったM1カービンは民間用だけで、警察予備隊や自衛隊で使われたM1カービンは米軍供与だと思っていたのですが、ウィキペディアでは豊和工業で自衛隊向けに5000丁製造されたとある(情報の出典は海外サイトでした)。
他にも自衛隊のM1カービンについて検索していたところ、空自の広報施設「浜松広報館エアパーク」のサイトでM1カービンの解説を見つけました。
「航空自衛隊の初代主力小銃」として紹介されていて、「第2次世界大戦後、米国での生産が終了していた米軍のM1騎銃の整備、部品交換や自衛隊のM1騎銃の整備と製造を豊和工業が担当しました。」とされている(M1騎銃はM1カービンの事)。
自衛隊向けM1カービンの日本語の情報が全然見つからないのですが、空自の広報が作ってたって言うんだから信じよう。

豊和工業マークのオイラーも米軍のM1を整備したり、自衛隊向けを製造してる中で作られたのかな?
せっかくスリングやオイラーを持ってるんだから、いつかM1カービンのトイガンも欲しい。